日墨研修計画

CEPEと日墨戦略的GP研修計画の受講義務について

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死者の日*関連のイベント、どれに参加しようか迷い中、まそん(máscara-sonrisa)です。
メキシコシティの中だけでも、先週末から死者の日(11月1日、2日)を挟んだ今週末にかけて、パレードやフィエスタ、催しが沢山行われます。
死者の日がメキシコの人にとって、とても重要なイベントであることを、日に日に実感している、そんなこの頃。

*日本で言うお盆みたいな行事。行事に合わせ、死者の日のパン(pan de muerto)がパン屋さん、カフェ等で売られたり、骸骨やドクロのモチーフと共にカラフルな色使いが為される飾り付け(オフレンダ)が色々な場所で見られたりするのが特徴。
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↑Pan de Muerto

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↑Coyoacánにあったオフレンダ

詳しくは、以下のページをご覧ください。メキシコ在住の方が、死者の日について分かりやすく、日本語で説明されています。

無形世界文化遺産!メキシコ版お盆「死者の日」から学ぶこと – Chiik! – 3分で読める知育マガジン –

私が今通っているCEPEでも、死者の日関連のイベントや飾り付けが行われています。
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(先週から職員の方が一生懸命飾り付けの準備されていて、現在は立派なオフレンダが見られるようになってます。)

今回はそんな語学学校のCEPEについてと、日墨戦略的グローバルパートナーシップ研修計画(以下、「日墨GP研修計画」)とCEPEの関係について、書いていきます。

注1:CEPEと日墨GP研修計画の制度に関しては、2017年11月現在のこと(日墨GP研修計画第45期のこと)を書いています。

日墨GP研修計画の詳細については、

・JASSOの「海外留学支援サイト」
日墨戦略的グローバル・パートナーシップ研修計画 スペイン語・メキシコ文化コース | メキシコ | 外国政府等の奨学金 | 海外留学のための奨学金 | 海外留学支援サイト
・外務省のHP
第45期 日墨戦略的グローバル・パートナーシップ研修計画 (旧称:日墨交流計画) スペイン語・メキシコ文化コース 募集要項 | 外務省
をご覧ください。

注2:今回はかなり長いので、目次を大いに参考にしてください。

1. CEPEとは (UNAMの場合)

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メキシコ国立自治大学(UNAM)にある、外国人向けのスペイン語学校(Centro de Enseñanza Para Extranjeros)です。(URL: Centro de Enseñanza Para Extranjeros :: CEPE-UNAM )

他のメキシコ国内の大学にも、CEPEはあったりします。(例えば、グアナファト大学とか、グアダラハラ大学。)

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料金は、1セメスターあたり10,450ペソ。CEPE受講の最初の学期の場合、登録料(入学金)と学生証代(合わせて1,550ペソ)も別途必要になります。

(日墨GP研修計画の学生の場合、毎学期の個人負担は教科書代と最終試験代の1850ペソのみ。あとの料金は、日墨GP研修計画の奨学金を支給している機関のCONACYTが負担してくれる。)

レベル分けテストの結果に応じた文法クラスの授業を受講する他に、2つまでレベルに応じた選択授業(ライティングや会話、発音などの語学関連授業、ダンスや映画などのアート系授業、文学、社会学、歴史等の人文社会科学系の授業、etc.)を受講することが可能です。
例えば私の例で行くと、

一つ前の学期(Otoño1, 秋学期1)は、
・Español 3 (Básico 3の文法クラス)-月曜から金曜、9:00-12:00
・Lectura y Vocabulario para principantes (幅広い分野の単語について学ぶクラス)-月曜から金曜、12:00-13:00
・Taller de Danza Tradicional (伝統舞踊のクラス)-火曜から木曜、14:00-16:00

今期(Otoño2, 秋学期2)は、
・Español 4 (Básico 4の文法クラス)-月曜から金曜、9:00-12:00
・Arte Mexicano en 100 Imágenes (メキシコの美術に関して、主に写真を用いながら学んでいくクラス。)-水曜&金曜、12:00-14:00
・La cocina mexicana a través de la historia (Historia novohispanica)  (メキシコの歴史と文化から、メキシコの料理について学ぶクラス。ほぼ毎回、ミニ調理実習や遠足あり。)-火曜&木曜、12:00-14:30 (聴講として参加)

の授業を受講していました(います)。

新学期始まって一週間以内は、同レベルの文法クラスで、他の先生のクラスに空きがあれば、クラスを変更することが可能。どうしても、先生の合う合わないはありますからね。。。(選択授業も同じく変更可能。ただし、文法クラスも選択授業も変更には55ペソかかる。)

また、授業以外にも、様々なイベントがCEPE内で開催されたりします。

f:id:masonenmexico:20171103130933j:image例えば、独立記念日前の1週間、CEPEの中庭で工芸品や先住民のグッズ(アクセサリー、衣類、小物等)を販売するお店が展開されていました。

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同期間には、メキシコの音楽のミニコンサートも開催されていました↓

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↓選択授業のサルサ、メレンゲ、民俗舞踊クラスの発表会も、学期毎のイベントの1つ。ちなみに、発表会の映像はYoutubeで公開されています(過去の学期の発表会映像も、幾つか載ってます)。

Presentación de los talleres de Danza tradicional mexicana y Baile de salón – YouTube

筆者としては、今期はダンスのクラスを取らなかったので、他の学生の発表会を見に行くのがとても楽しみです(^_^)

その他のイベントについても、告知ポスターと共に紹介します。

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↑CEPEが企画するツアー。(画像は、プエブラ州・アトリスコへのもの。)1ヶ月に1、2回くらいあるみたいです。私はまだ参加したことが無いので、かかる費用については分からず。他の行き先としては、テオティワカン、ミチョアカン州・モレリア、イダルゴ州(のどこか)、等色々あります。

*追記(2017年12月3日)

CEPEのツアー費用についてですが、

・メキシコシティー内のツアーは240ペソ

・メキシコシティー外へのツアーだと570ペソ

となっております。(CEPEのホームページから、どんなツアーがあるか、詳細を見ることができます。)

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↑会話クラブ(英語、韓国語、中国語、日本語)のポスター。CEPEにいる学生と、UNAMでこれらの言語を勉強している学生(メキシコ出身の学生)が集まり、会話の練習をします。多くの学生がFacebookやWhatsappを交換し、後日連絡を取り合って、互いの言語学習をアドバイスし合ったりもします。

勿論、この他にもイベント色々あります。

2. レベル分けテスト

CEPEで授業を受け始める前、自分にあったレベルの文法クラスを決める、レベル分けテストがあります。(いわゆる、プレースメントテスト。)
テストは、口頭試験と筆記試験の2つ。最初にCEPEの先生と一対一の口頭試験があり、その結果によって、次の筆記試験では個人のレベルに応じた問題が配られ、問題を解いたり、作文を書くこととなります。

レベルは全部で9段階。(スペイン語では、レベルのことを「nivel(ニベル)」と言います。)
注:授業内容は大まかな把握なので悪しからず。(一部「日墨GP研修計画のしおり」から引用。当記事執筆時までに、筆者が受講したことがあるのはBásico 3と4。)
1. Básico 0 (Iniciación) &
2. Básico 1 (nivel 1)
:挨拶、単語、動詞の現在形、過去形&未来形にも軽く触れる(らしい)。スペイン語を勉強するのが初めての人向け。その為、Iniciaciónに関しては英語で授業が進むクラスもある。授業内容は似ているものの、勿論Básico 1の方がレベルは上。
3. Básico 2 (nivel 2) &
4. Básico 3 (nivel 3)
: 動詞の過去形、未来形、現在完了の使い方、その他の文法のことについて。同じく、Básico 3の方がレベルは上。
5. Básico 4 (nivel 4):主に接続法現在、その他文法のことについて。
6. Intermedio 1 (nivel 5):主に接続法過去、仮定法など。
7. Intermedio 2 (nivel 6):主に接続法過去完了、その他文法のことについて。
8. Intermedio 3 (nivel 7):接続法過去、接続法過去完了の応用など。
9. Superior (nivel 8):全ての文法項目を含めた応用と、高度な読解とエッセイの演習。

3. 日墨GP研修計画の受講義務と奨学金

専門コースは別ですが、言語&文化コースの場合、Intermedio 2を受講し、コースの修了試験を合格すると、CEPEの受講義務が無くなります
CEPEの受講義務が無くなるとどうなるかというと、Intermedio2を修了するまでCEPEの文法クラス受講のために費やしていた時間を、インターンシップ(無償)や大学、大学院の授業受講等に充てる事ができるようになります
逆に、CEPEにいる間は、最低でも毎日文法の授業(3時間のものがほとんど)を受けないといけない時期が続きます。勿論、Intermedio2を修了しても、Intermedio3、Superiorの文法クラスを受け続けることは可能。

勿論、受講必須の授業(文法クラス)以外の空いた時間に好きなことを行う(無償インターンシップに行く、大学、大学院の授業聴講を行う等)は可能。文法の授業の受講は必須ですが、選択授業の受講する、しないは自由となっています。

ちなみに私は、順調にいけば、来年の4,5月あたりにIntermedio2修了になります。ただ、UNAMの学部における次学期の授業開始のタイミング等の要因から、Intermedio2を修了しても、CEPEの社会科学の授業(選択授業)だけは聴講し続けると思います。

また、必須の文法の授業では、期末テストにて100点満点の評価のうち、70点以上取らないと、次の学期のテストで70点に達するまで、毎月支給の奨学金がストップになります。(ちなみに、CEPEの次のレベルへの昇級条件は、同テストで60点以上取ること。)
ただし、選択授業の評価は奨学金継続・停止の判断には含まれず、また、Intermedio2修了後にCEPEの文法クラスを取らないとした場合には、ほぼ無条件で奨学金が継続されます。

4. クラスのレベルを上げる

3.の説明で恐らく分かった方も多いと思いますが、受講義務であるIntermedio2を早く修了した方が、メキシコでやりたいことの為により多くの時間が割けますし、奨学金が止まる心配からも解放されるわけです。

そこで、ここでは今いるクラスを修了せずに、クラスのレベルを上げる事(いわゆる飛び級)について書きたいと思います。

基本的には、現在いるクラスの先生から「ああ、貴方は次のクラス上がっても大丈夫。」とOK貰ってから。そこから、人によってはそのまま上のクラスに行けたり、また人によっては昇級のためのテストを受けなければいけなかったりします。

実際は、飛び級する人&飛び級できる人はあまり多くないです。何故なら、学期毎のテストで満点近く取っていないと、なかなか先生のお墨付きも貰えないですし、昇級のためのテストも、昇級条件の点数が高いためです。

私も、最初の学期が始まる時に、クラスをBásico 2から3に上げました。私は、「最初の学期が始まる時に飛び級していた方が良い。始まってある程度経った後だと、なかなか昇級はしづらい。レベルが上がるにつれて、特に昇級は難しくなる。」と聞いていたため、Básico 2の授業が2回終わった時点で、飛び級を申請しに行きました。

ちなみに、どのようなステップだったかというと、
・日墨GP研修計画の学生を担当している人に、飛び級したい旨を言いに行く。

・理由を聞かれ、述べる。(私は、「UNAMの文化人類学の授業を聴講しに行きたいから。」)と言った。

・レベル分けテストの解答用紙の内容をチェックされ(多分、テストの点数と作文の内容を見ていたのだと思う。)、その後担当の方が他の職員(先生?)と相談。

・「レベル上げていいよ。」と言われる(完。)

こんな流れでした。
今学期に入ってから(私にとってはCEPEの2学期目)、「昇級試験のために200ペソ払った」という他学生の例を見た私としては、この時に昇級できたのはラッキーだったなぁ、と思います。

5. 今後日墨GP研修計画に参加したい人へのアドバイス(語学学校の面において)

多分、今後日墨GP研修計画に参加する人でも、早くIntermedio2を修了したい人が殆どだと思います。
そこで、私が考えるアドバイスは、

①絶対、日本で文法をがっつり勉強していたほうが良い!

私の場合、渡墨前まで行っていたスペイン語学習は、Duolingoのスペイン語コースと、渡墨2ヶ月前から始めたスパニッシモの文法クラス、それに慰め程度の「テレビでスペイン語」視聴でした。それで文法はどれ程出来ていたかというと、点過去と線過去は知っているものの、使い分けは出来ないくらい。その為、最初の学期に始めたBásico 3は、とても自分のレベルにピッタリだったというか、授業内容がしっくりきてました。

そして、飛び級申請でレベルを上げることができた要因としては、クラス分けテストの筆記試験で課された短い作文で、過去形とか現在完了とかを使い、「一応、過去形とかの文法とかも知ってますよアピール」をしたからかな、と思っています。

そのため、出来る限り文法事項は知っておく&使えるようになっておくと、クラス分けテストの結果、より上のクラスに振り分けてもらえるのでは?と思います。

②飛び級は早めに。
レベルが上に行けば行くほど、勿論内容は難しくなってきます。また、先程も述べましたが、飛び級に際し、昇級試験を受ける必要があったり、その試験代(200ペソ)を負担しなければならなかったりします。

最初のクラスに1、2回出てみて、また教科書全体を読んでみて、内容が簡単に感じたら、クラスを上げて良いと私は思います。

以上、今回はCEPEと日墨戦略的GP研修計画の受講義務、その他諸々のことについて書きました。
質問等あれば、お気軽にコメントどうぞ。

*おまけ-テオティワカンへの旅

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この前テオティワカンに行ってきました。

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遺跡の周りは、結構何もない。勿論、遺跡内は売り子が居たり、売店があったりするけど、遺跡の敷地の外出ると(puerta1、2、3がある方)、レストランが3、4件あるだけで、その他は本当何も無い。その為、水分やおやつ(補食)は持っていくのが吉。

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語学学校が休みの間の平日に行きましたが、平日はあまり人がいなくてオススメ。逆に、日曜日はメキシコの人が入園無料の日になるので、かなり混むそうな。

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久々の、高い建物が周りにない、だだっ広くて自然もちょこっとある場所への旅だったので、とても良い気分転換になりました。
シティをちょっと離れて、運動とリフレッシュしたい気分の時は、また行こうと思います。なんてったって、行き方がとても簡単だったから。メトロで5番線のAutobuses del Norteまで行って、バスチケットを往復で買って(100ペソ)、バス乗ったら1時間ちょっとで到着。

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高い建物&山が近くにないから、空を広く感じる。
テオティワカン、良かとこ〜(*^_^*)

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